マスクは正しく装着しなければ意味がありません。まず、マスクには飛んでくる飛沫をブロックする効果と自分が飛沫を吐き出さないようにする効果の2つの効果があると思ってください。つまり、マスクの表面は飛んでくる飛沫すなわちウイルスが付いていると考えましょう。ですからマスクの表面を触った手にはウイルスがついているわけです。マスクの表面を触った手でマスクの内側を触るとウイルスを吸い込むことになります。またマスクで覆われていない顔の表面にもウイルスが付着していますから、マスクを顎にさげるようなことをすると顎についているウイルスがマスクの内側についてしまうわけです。そのマスクをまた口元にもってくるとウイルスを吸い込むことになります。普段はマスクを装着しているのに、近距離で他人と会話をするときに(マスクをつけたままだと相手に失礼だと思うのかどうかわかりませんが)マスクをわざわざ外したり顎にずらしたりして会話を始める人もたくさんいます。逆なんです。一人で静かに道を歩いているときにはマスクは不要なのです。室内であるいは屋外でも近距離でしゃべるときに自分がウイルスを飛ばすのを防がなければいけないわけです。鼻を出してマスクをつけている人もかなり多いですがマスクの意味がありません。ウイルスを鼻から吸い込んだり吐き出したりしています。マスクとは異なりますが、一日中手袋をして生活している人もいますが、全く意味がありません。手袋にウイルスがついています。その手袋で顔をはじめいろんなところを触るわけですから何の予防効果もありません。皆さんもう一度正しく感染予防に努めましょう。

上嶋内科・消化器科クリニック